電卓を使った住宅ローンの計算方法!元利均等返済と元金均等返済に対応!

電卓を使った住宅ローンの計算方法!元利均等返済と元金均等返済に対応!

住宅ローンの金利計算は難しいと思っていませんか?

2つの返済方法と計算式を知っていれば、1分もかからずに、電卓で住宅ローンの返済額を求められます。

今回は、電卓を使って、誰でも簡単に住宅ローンの返済額を計算する方法を、分かりやすく解説します。

主な要点
  • 元利均等返済と元金均等返済の違い
  • 住宅ローン返済額の計算式
  • 電卓を使った簡単な計算方法
  • 【おまけ】電卓が無くてもGoogle電卓で簡単に計算する方法
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住宅ローンの返済方法

住宅ローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。

  • 元利均等返済
  • 元金均等返済

元利均等返済

元利均等返済は毎月の返済額が一定なのが特徴
元利均等返済とは 『元金分と利息分を合わせた返済額が毎月一定となる返済方法』のことです。

毎月返済額が一定のため、住宅ローンの返済計画を立てやすいのが特徴です。

」金と「」息を合わせて、毎月「均等」にした「返済」方法

と覚えておくと、元金均等返済と「どっちがどっちだったか」迷いません。

元金均等返済

元金均等返済は元金の返済額が毎月一定なところが特徴
元金均等返済とは 『元金分を毎月均等にして、利息と合わせて返済する方法』のことです。

返済当初の返済額は高くなりますが、返済が進むと返す金額が少なくなるのが特徴です

「元利均等返済」と「元金均等返済」には、どちらもメリット・デメリットがあります。

どちらの返済方法がいいか悩んでいる方はicon-book元利均等返済と元金均等返済の違いは?住宅ローン返済はどっちがお得? 】を確認して、ご自身にあった返済方法を選択しましょう。

計算に必要な電卓の機能

元利均等返済と元金均等返済の住宅ローン返済額の計算式

まず、電卓で計算する方法を説明する前に、住宅ローン返済額の計算式には、「べき乗」が含まれているため、べき乗の電卓操作をマスターしましょう

べき乗とはan」のように表し、aをn乗掛けたものです。

「べき乗機能の電卓を持ってない!」という方は、google検索から計算できます。

icon-arrow-circle-down 電卓が無くてもGoogle電卓で簡単に計算する方法」でgoogle電卓の使い方を紹介していますので、後で確認しましょう。

シャープ系の電卓

an」をシャープ系の電卓で、計算する場合は、

a[×][=]

で計算できます。([=]は n-1回押します

例えば、「24」を求める場合は、

2[×][=][=][=] で 16

と表示されます。

4乗なら「4-1」で3回「=」を押下、6乗なら「6-1」で5回「=」を押下するのがポイントです。

カシオ系の電卓

an」をカシオ系の電卓で、計算する場合は、

a[×][×][=]

で計算できます。([=]は n-1回押します

例えば、「23」を求める場合は

2[×][×][=][=] で 8

と表示されます。

[=]を押下する回数は、シャープ系の電卓と同じですが、[×]の回数に注意してください

カシオ系の電卓の場合は、[×]を2回押下することで、べき乗のモードに切り替わります。

この方法を使って、電卓でべき乗を計算できますが、住宅ローン返済額を求める計算式のn乗の「返済回数」は、

  • 15年なら180回
  • 20年なら240回
  • 30年なら360回

と、かなりの回数押下しなければならず、現実的でありません。

例えば、返済回数が180回を、効率的に計算する場合は、

a180=((a1063

で分けて計算することもできます。

それでも、もっと簡単に計算したい方は、関数電卓がオススメです

関数電卓

関数電卓には、べき乗を計算するための機能が搭載されています

べき乗機能ボタンの表記は

  • (カシオ系)
  • yx(シャープ系)
  • y(Windows電卓)

などがあり、こちらの機能を利用すれば、簡単にべき乗計算ができます。

例えば、

53=125

を計算する場合は、まず「5」を押します。

関数電卓で5を入力

次に、べき乗機能ボタンの「y」を押します。

関数電卓でべき乗ボタンを押下

次に3乗の「3」を押します。

関数電卓で3を入力

最後に「」を押すと、答えの「125」が計算されます。

関数電卓で=を押下

シャープ系・カシオ系の電卓もべき乗機能ボタンの使い方は同じです

元利均等返済住宅ローン返済額の計算方法

元利均等返済の住宅ローン返済額を求める計算式は、こちらです。

元利均等返済の住宅ローン返済額を求める計算式毎月返済額=借入金額×月利×(1+月利)n÷((1+月利)n-1)
【月利=金利÷12】【n=返済回数(月)】

月利

月利とは 『借入金額に対して月単位でかかる利息』 のことです。

住宅ローンの金利は、年単位の年利で記載されていますので、毎月の返済額を求める場合は、12ヶ月で割って月利にします。

月利=金利÷12

例えば、金利1.2%の場合の月利は、

1.2%÷12=0.1%

となります。

もしも、毎年の住宅ローン返済総額を計算したい場合は、年利のままで計算すると、毎年の住宅ローン返済総額が求められます

返済回数

nの返済回数は 『毎月支払う回数』のことです。

例えば、返済期間30年の場合は、

30年×12ヶ月=360回

が返済回数となります。

返済回数早見表
年数 返済
回数
年数 返済
回数
年数 返済
回数
1 12 21 252 41 492
2 24 22 264 42 504
3 36 23 276 43 516
4 48 24 288 44 528
5 60 25 300 45 540
6 72 26 312 46 552
7 84 27 324 47 564
8 96 28 336 48 576
9 108 29 348 49 588
10 120 30 360 50 600
11 132 31 372
12 144 32 384
13 156 33 396
14 168 34 408
15 180 35 420
16 192 36 432
17 204 37 444
18 216 38 456
19 228 39 468
20 240 40 480

電卓を利用した住宅ローン返済額の計算例

それでは、実際に電卓を利用して、こちらの条件で、元利均等返済の住宅ローン返済額を求めます。

条件
金利タイプ 固定金利 借入金額 3,500万円
返済方法 元利均等返済 返済期間 30年
金利(年利) 1.2% 返済回数 360回(30年×12ヶ月)
月利 0.1%(1.2%÷12ヶ月)

まず、住宅ローンの計算式に条件の値を当てはめると、このようになります。

毎月返済額=3,500万円×0.1%×(1+0.1%)360回÷((1+0.1%)360回-1)

こちらの計算式を電卓で入力すると、毎月の返済額「115,818円」が求められます。

こちらの動画では、計算式と同じように計算しましたが、電卓の中にはカッコ計算ができないものもあります。

その場合は、「M+」「RM(カシオ系はMR)」のメモリー機能を使いましょう

メモリー機能を使って計算する場合は、分母から計算してメモリー機能で記憶させておくのがポイントです

メモリー機能を使った方法でも、同じように「115,818円」が求められました。(1+0.1%は「1.001」で入力)

毎年の住宅ローン返済額を求めるには?

計算例では、毎月の住宅ローン返済額を求めましたが、毎年の住宅ローン返済額を求めたい場合は、こちらの計算式で求めます。

元利均等返済の住宅ローン返済額を求める計算式毎年返済額=借入金額×年利×(1+年利)n÷((1+年利)n-1)
【n=返済回数()】

「月利」が「年利」に変っただけですね

「n」の返済回数も年単位になります。

先ほどの条件に当てはめて、毎年の住宅ローン返済額を求めると

3,500万円×1.2%×(1+1.2%)30回÷((1+1.2%)30回-1)=1,396,151円

になります。

元金均等返済住宅ローン返済額の計算方法

元利均等返済の住宅ローン返済額を求める計算式は、こちらです。

元金均等返済では毎回返済額が変わるため、「x」に何回目かを指定して、x回目の返済額を計算しましょう

元金均等返済の住宅ローン返済額を求める計算式x回目返済額=(借入金額÷n)+借入金額×(1-(x-1)÷n)×月利
【月利=金利÷12】【n=返済回数(月)】【x=回目】

x回目

月利と返済回数については、元利均等返済と同様に 『借入金額に対して月単位でかかる利息』と『毎月支払う回数』を代入すれば問題ありません。

x回目は 『返済回数のうちの何回目分か』のことです。

例えば、5年目はじめの返済額を知りたい場合のx回目は、

4年×12ヶ月+1=49回目

となります。

電卓を利用した住宅ローン返済額の計算例

それでは、実際に電卓を利用して、こちらの条件で、元金均等返済の住宅ローン返済額を求めます。

条件
金利タイプ 固定金利 借入金額 3,500万円
返済方法 元金均等返済 返済期間 30年
金利(年利) 1.2% 返済回数 360回(30年×12ヶ月)
月利 0.1%(1.2%÷12ヶ月)

1回目の返済額

まず、1回目の返済額を求めると、以下の計算式になります。

1回目返済額=(3,500万円÷360回)+3,500万円×(1-(1-1)÷360回)×0.1%

こちらの計算式は、関数電卓でなくても簡単に計算できるので求めると、1回目の返済額は「132,222円」になります。

元利均等返済の毎月返済額は「115,818円」でしたので、元金均等返済の方が返済当初は高いことが分かります

100回目の返済額

次は、100回目の返済額を求めると、以下の計算式になります。

100回目返済額=(3,500万円÷360回)+3,500万円×(1-(100-1)÷360回)×0.1%

こちらの計算式を求めると、100回目の返済額は「122,597円」になります。

最終回目の返済額

次は、最終360回目の返済額を求めると、以下の計算式になります。

360回目返済額=(3,500万円÷360回)+3,500万円×(1-(360-1)÷360回)×0.1%

こちらの計算式を求めると、最終360回目の返済額は「97,319円」になります。

返済当初と比べると大分返済額が減っているのが分かります。

元金均等返済住宅ローン返済額の計算方法は、単純な計算式ですので、一般の電卓でも簡単に求めることができます。

電卓が無くてもGoogle電卓で簡単に計算する方法

「べき乗機能の電卓を持ってない!」という方、お待たせいたしました。

べき乗機能の電卓を持っていなくても、Google電卓を利用すれば、簡単に計算することもできます。

Google電卓の使い方は、とても簡単で「Google検索ボックスに計算式を入力して検索する」だけです。

例えば、先ほど関数電卓で住宅ローンの毎月返済額を計算した

3,500万円×0.1%×(1+0.1%)360回÷((1+0.1%)360回-1)

をGoogle電卓で計算する場合は、

35,000,000×0.001×(1+0.001)^360÷((1+0.001)^360-1)

検索ボックスに入力して検索すると、以下のように住宅ローンの毎月返済額が計算されます。

Google電卓で住宅ローンの毎月返済額を計算する方法

先ほどの関数電卓の結果と同じように元利均等返済住宅ローンの毎月返済額を求めることができます。

手元に関数電卓がない方は、Google電卓を利用して住宅ローンの返済額を求めましょう。

まとめ

ここまで、電卓を使って、住宅ローンの返済額を計算する方法を、解説しました。

住宅ローンの返済額を求める方法は、電卓以外にも色々あります。

  • シミュレーションサイト
  • エクセルの関数
  • 返済額早見表(借入金額100万円当たりの毎月返済額)
  • 電卓
  • アプリ

じっくり比較検討したい方には、エクセルを使ったシュミレーションがお勧めです。

全体的にざっくり知りたい方は、シミュレーションサイトや電卓、アプリ、返済額早見表を使って求めたほうが早いです。

どれを利用しても結果はほぼ同じですので、現在ご自身が求めている情報を得られるものを利用しましょう。

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