ウッドデッキの木材選びや大きさなどウッドデッキのプランをなかなか考えられない方は、プロの業者さんに提案してもらうのが一番の近道です。
中には、「ちゃんと考えてくれるのかな?」「高く見積もられないかな?」と業者さんに不安を感じる方もいますが、ポイントを押さえてやりとりをすれば、そんな心配もありません。
こちらでは、ウッドデッキのプランが考えられない方、業者への依頼を考えている方向けに、これまで多くの業者さんとやり取りした経験から、良い業者の見分け方や賢く付き合う方法をまとめています。
依頼する業者の種類
ウッドデッキを作る業者といっても、さまざまな種類の業者と特徴があります。特徴については、一般的な見解ですので参考にしてください。
- エクステリア(外構)業者
- ウッドデッキ専門業者
- 工務店(大工)
- リフォーム業者
エクステリア(外構)業者
エクステリア業者は外構や庭部分の設計・施工を行う業者です。
エクステリア業者には、快適で豊かな住環境や生活環境の向上に寄与する目的で作られたエクステリアプランナーの資格保有者も多く、豊かに生活するためにトータルで提案してくれるのが特徴です。
ウッドデッキ専門業者
ウッドデッキ専門業者は、ウッドデッキを取り扱っている専門の業者です。
ウッドデッキ専門業者でも単にウッドデッキを設置するだけの業者や現地調査してウッドデッキに関してトータルで提案してくれる業者もいます。ウッドデッキの知識は豊富ですが、エクステリア業者ほど住まいに関してトータルでの提案はありません。
工務店(大工)
工務店と言えば住宅工事を請け負う業者ですが、大工さんが作ることが多いです。ウッドデッキも木造構造物なので作ることはできますが、住宅建材ではあまり扱わないハードウッドの知識など持ち合わせていないことが多いです。
リフォーム業者
リフォーム業者は、家の中のキッチンやお風呂、床、給湯設備から外構のカーポート、ウッドデッキ、外壁まであらゆる部分を修繕する業者です。基本的には既存のやり替えですので、エクステリア業者ほど住まいに関してトータルでの提案はありません。
どこに依頼したらいい?
それぞれの業者で特徴がありますが、日常生活で満足できるウッドデッキの提案がほしい場合は、生活環境をトータルで考えてくれるエクステリア業者がオススメです。
住生活を考えるなら動線やゾーニングまですべて考えてくれる建築士が理想ですが、新築以外でのウッドデッキ設置ならエクステリア業者、もしくは、現地調査してトータルで提案してくれるウッドデッキ業者にまずは相談してみましょう。
良い業者の見分け方
どの種類の業者であっても良い業者というのは、顧客のために一生懸命考えてくれるかどうかで決まります。一生懸命考えてくれているかの見分け方をみていきましょう。
質問が多い業者はGood!
例えば、「子供の遊び場としてウッドデッキを使いたい」だけ伝えた上で、「それ以外の使い道を考えていますか?」「何年ぐらい遊び場として考えていますか?」など、伝えたことに対していろいろ質問してくる業者さんは施工以外でもちゃんと考えてくれます。
もしも、「それ以外の使い道で何か変わってくるんですか?」と質問して「大きくなったらウッドデッキ使わなくなるので、高価な材料はもったいないですよね」など、ちゃんと質問に対してはっきりとした答えを返してくれる業者さんならGoodです。(分からない場合も、後日伝えるなどしっかり対応してくれる)
言われたとおりに提案する業者はBad!
まず、エクステリア業者もウッドデッキ業者も、現地調査の際にどういったウッドデッキを作りたいのかヒアリングを行います。
依頼する側は、あくまで希望した内容を伝えているだけで、「いいのか悪いのか」そこまで考えていません。例えば、「子供が庭でも遊べるようにフェンスはつけないほうがいい」と伝えた場合、フェンスをつけないデメリットを伝えない業者はBadです。
フェンスをつけないのであれば、ウッドデッキを低くして危険度を下げる必要があります。もしも、リビング床の高さに合わせたい場合は、フェンスを付けたほうがいいですし、フェンスも横板はよじ登って危険なので、縦板がベストです。
ここまで提案してくれる業者はGoodですが、言われたまま作る業者は施工がちゃんとできるかどうかしかチェックしていませんので、デメリットを何も話さない業者はやめましょう。
知識よりも質問が多い業者を選ぶ
良い業者の見分け方として、商品や技術などの知識が豊富であることや、提案力に優れていることが挙げられますが、簡単に見分けるポイントは「どれぐらい質問してくれるか」です。
提案力の高い業者は知識も豊富で、質問が多い業者は提案力も高いです。質問をするということは、問題点の洗い出しやどの提案が最適か考えている証拠です。
その中でメリットもデメリットもしっかり伝えて、どれが一番ベストなのか提案してくれる業者を選びましょう。
依頼前に知識を身につけておく
たとえ、良い業者であってもすべてお任せするのはオススメできません。使うのはあくまでご自身なので、分からないから最初から丸投げではなく、良いウッドデッキのプランを考えてもらうためにも最低限の知識を身に着けておきましょう。
使い方で考えるポイントを押さえる
「ウッドデッキの9つの使い方と目的別に考える4つの重要ポイント」では、ウッドデッキの9つの使い方を紹介しました。
- 子供の遊び場
- ペットの遊び場
- 洗濯物や布団を干すスペース
- お茶やランチを楽しむ空間
- 読書や昼寝などのくつろぎ空間
- ホームパーティーやバーベキューを楽しむ空間
- 趣味を楽しむ空間
- 屋外の収納スペース
- 他の部屋との通路
ウッドデッキをどのように使うかで、考えるポイントが変わります。例えば、子供の遊び場としてウッドデッキを使う場合は、以下の項目を考えなければいけません。
- 子供の遊び場として近隣に配慮できる環境かどうか
- 使用年数とその後の使い道はあるのか
- 子供が過って落ちないために落下防止用フェンスをつけるか、ウッドデッキを低くする
- 素足で怪我をする恐れがあるので、ササクレやひび割れが少ない木材の選択・定期的なメンテナンスを考慮する
- 真夏は火傷をする恐れがあるので、履物を履くかシェード・オーニング・パラソルで日陰を作る
考えなければいけない項目について、業者さんがしっかり質問してくれれば、良い業者であると見分けることができますので、9つの使い方からそれぞれ考えるポイントを押さえましょう。
使い方とそれぞれ考えるポイント
どうやって業者に依頼すればいいか?
業者さんは、エクステリア業者もしくは、現地調査してトータルで提案してくれるウッドデッキ業者がオススメとお話しましたが、トータルで提案してくれるウッドデッキ業者を見つけるには正直話をしてみてからじゃないと分かりません。
こちらでは、ご自身にあった方法で依頼しましょう。
まずは知り合い経由で見つける
一番安心するのは、身内であったり知り合い経由で紹介してもらうことです。依頼される業者も知り合いからの紹介ですからヘタなことは基本にできないので、ウッドデッキのプランをお願いしたい場合は、身内や知り合いに聞いてみましょう。
ただし、知り合いの紹介だからといってちゃんと考えてくれる良い業者とは限りません。こちらの要望をそのまま作るだけの業者かもしれませんので、打ち合わせのときにしっかり見極めましょう。
それと知り合いの紹介ということもあり断りづらいデメリットもあります。
・知り合いからの紹介で断りづらいデメリットもある
インターネットで検索する
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インターネットで探す場合は「ウッドデッキ 提案 エクステリア 東京」のように最後に住んでいる地域名を入れて検索します。これぐらいキーワードを絞ると検索した地域のエクステリア業者のサイトが表示されます。
依頼するときは、電話で直接依頼して「どういったウッドデッキにしたらよいか悩んでいる」ことを伝えましょう。ウッドデッキだけなら提案しない業者や嫌そうな雰囲気のエクステリア業者には依頼しなくてよいです。
部分的な依頼でも快く対応してくれる業者の方がよい提案をしてくれますので、依頼するときはそれが分かる電話がベストです。
・依頼するときは相手の対応が分かる電話がベスト
一括依頼サービスを利用する
エクステリア業者を探すのが面倒だったり、1社ごとに連絡したときに断りづらい場合は、エクステリアプラン・見積一括依頼サービスを利用するのが簡単です。
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一括依頼サービスはよくあるサービスですが、希望箇所の「外構・エクステリア」にチェックをつけて、必要事項を入力すると対応可能な業者の一覧が表示されます。あとは、依頼ボタンをクリックすれば、それぞれの業者にメールが送信され、業者から連絡が来るのを待つだけです。
業者も一括サービスを利用して依頼いることは承知していますので、複数業者へ依頼している分、断るときも気が楽です。断るときは、遠まわしに言い訳せず「他の業者にお願いすることにしました。」とシンプルに断りましょう。
明確に断ると業者もそれ以上営業しづらくなります。
・断るときは「他の業者にお願いすることにしました。」とシンプルに断わる
必ず複数業者に依頼する
どの方法で依頼してもいいですが、必ず1社ではなく複数の業者に依頼してください。比較するものがなければ、良し悪しが見分けられません。逆に比較対象があると悪い業者というのはすぐに分かりますので、必ず複数業者に依頼して比較してください。
業者さんと賢く付き合う方法
ここからは、業者さんとの打ち合わせで提案をもらうまでの流れを説明していきますが、必ずしも契約までする必要はありません。プラン内容や価格で折り合いが付くのであれば、そのままお願いしてもいいですし、金額が折り合わなければちゃんと断りましょう。
打ち合わせの会話は、駆け引きであり戦略的な側面もあります。主導権を握り続けることだけが賢く付き合う方法ではないので、どのように進めていけばうまくいくのか参考にしてください。
①ウッドデッキの用途を簡単に伝える
まず、業者さんに話をする場合は、何の用途でウッドデッキを使うのかを伝えましょう。細かい説明よりは漠然とした内容でいいです。そのあとは、業者主導でまずは話を聞きて質問されたら受け答えしてください。
質問の前に情報を伝えすぎると要望を反映するだけで深く考えてくれませんので、どれぐらい提案力があるのかを見極めるためにも、すべての情報を伝えないようにしましょう。
もしも、先に予算を聞かれた場合は、「どれぐらいになるのか想像が付かないので提案内容と費用がどれぐらいするのか知りたい」と明確な金額は避けましょう。または、「予算は決めてないけど作る予定」と作る意思があることを伝えてもよいです。
・予算を聞かれたら明確な金額は避けるか、作る意思を伝える
②考えるポイントの説明や質問があるかチェックする
まず、ウッドデッキ作りで考える重要ポイントは以下の4つです。加えて用途別にそれぞれ考えるポイントがありますので、再度確認する場合は「使い方とそれぞれ考えるポイント」からチェックしてください。
- 動線計画と設置場所はどこがいいか?(生活動線・家事動線・来客動線の3つの動線を考える)
- どんなアイテムを置けばいいか?(落下防止用フェンスや屋根・パラソル、テーブル・チェアなど)
- どの木材がいいか?(耐久年数・床板表面の状態から)
- 必要な広さはどれぐらいか?(アイテムを置けるスペースも考慮する)
話の中では「どの場所に設置するか?」「どの木材を使うか?」「どれぐらいの大きさにするか?」の3つはでてくると思いますが、それ以外に考えるポイントの話がでてくるかをチェックしましょう。
③考えるポイントについて質問する
ある程度話が終わったら、話にでてこなかった考えるポイントについて、こちらから質問していきます。
「フェンスはどのタイプがいいですか?」「犬が逃げないようなフェンスの高さはどれぐらいがいいですか?」とかどんどん質問して納得できるような回答が得られるか見極めます。
質問内容については、必ずどの業者にもまったく同じ質問をしてください。実際に体験すると分かりますが、同じ質問でも間逆の答えをいう業者もいます。
例えば、「ソフトウッドは全然持たないですか?」という質問に対して「全然持ちません。ソフトウッドは止めたほうがいいです。」という業者もあれば、「こまめにメンテナンスをすれば、ソフトウッドでも十分持ちます。」という業者もいます。
・必ずどの業者にも同じ質問をする
結果だけで理由がない受け答えはBad!
判断が難しい質問の場合でも大事なことは、その答えの理由が理屈に合うかどうかです。単に「止めたほうがいいです。」ではなく、なぜ止めたほうがいいのかその理由が納得できるか、そういう受け答えができる業者かどうかで良い業者か見極めましょう。
知識がない人ほど、結果だけで理由がない受け答えをします。そういった業者は、その場しのぎの回答しかしませんので、止めたほうが良いです。
・結果だけで理由がない受け答えの業者はNG
質問をすれば知識が増えてくる!
同じ質問でもいろいろな回答がでてきます。その中でも豆知識であったり違った角度からの回答も多いです。そういった情報はとても役に立つので、直接話を聞くのも大きなメリットです。
注意しなければいけないのは、相手が答えてる途中で大体の答えが分かるときがあります。そういうとき、「●●だからですよね」と自分は分かってるアピールをする人がいますが、まったく知らない風に装ってください。
少しでも知識があると感じたらヘタなことは言わなくなり、当たり障りのない受け答えで良い業者か判断しづらくなります。悪徳業者ほど敏感ですので、素人対プロというスタンスで話を進めましょう。
「駆け引きや戦略的側面」はこういったところに現れます。
・結果だけで理由がない受け答えの業者はNG
④金額の話は相見積もりを匂わせる
話の終わりのころには後日プランを提案する流れになってきますが、金額の話になったら相見積もりを匂わせましょう。
複数の業者に見積もりを依頼して金額や内容を比較すること
一括依頼サービスを利用している場合は業者も承知していますが、知り合いやインターネット検索から依頼した場合は、他の業者さんにも提案を依頼している旨をしっかり伝えてください。
業者も相見積もりには慣れていますので、「まずは提案をもらって金額を比較しながら今後どうするか決めたい」ことを伝えましょう。
いろいろ急かす業者さんもいますので、そのときは素人感をだしながら提案と金額を見ないと何も進められないことを強調してください。
⑤プラン内容の確認
後日、プラン内容の説明がありますので、希望通りのプランになっているか確認しましょう。プラン内容で気になるところはどんどん質問して納得できる回答が得られるかもチェックしてください。
あとは金額についてですが、提案が良くても費用がかかり過ぎる場合は、当然断ることは自由です。その場で断りづらい方も多いので、そのときは「他の業者の提案をみて最後に決めます」と伝えましょう。
最後の業者さんであっても同じように伝えます。
業者さんはその場で契約ができるようにクロージングトークで畳み掛けてきます。その場の雰囲気に流されて契約してしまうことがありますが、必ずその場で決断しないで一度間を空けてください。
一度間を空けることで冷静になって判断ができますので、契約はその場で決めずに後日連絡する形をとりましょう。
・契約はその場で決めずに後日連絡する形をとる
⑥見積金額の妥当性を確認
複数の業者との打ち合わせが終わったら、各社見積書を照らし合わせて木材や施工費の単価が妥当かどうかチェックします。
単価は業者それぞれ異なりますが、大まかな相場というのは決まっています。各社見積書を比較するとだいたいの相場が分かりますので、あまりも高い単価の業者さんは要注意です。
相見積もりは金額比較にも有効ですので、必ず複数業者へ依頼しましょう。
⑦依頼先を決める
じっくり考えた上で、もしもそのまま依頼したいと思える業者さんがいれば、その業者さんに連絡して依頼しましょう。その後に他の業者さんには「すみません、いろいろ考えたんですけど●●さんにお願いすることにしました。」と謝罪の連絡をしておくと角が立たないです。
どの業者さんもあまりよくなくて断る場合は、同じように別の業者さんにお願いすることにしたということにすれば、それ以上食いついてくることはないです。中には「●●さんより安くするので・・・」とあきらめない業者さんもいますが、断る気でいるなら「いや、もう契約もしたので」とその業者に依頼している意思を伝えてください。
まとめ
ここまで、「良い業者の見分け方」「依頼方法」「賢く付き合う方法」について説明してきました。
ポイントを押さえておくと業者選びにも失敗しないので、改めてポイントを整理します。
エクステリア業者か現地調査してトータルで提案してくれるウッドデッキ業者がオススメ
良い業者の見分け方は?・質問の多さや質問に対してはっきりとした答えを返してくれる業者がGood!
・言われたとおりの提案で、デメリットを何も話さない業者は注意
・知識よりも質問が多い業者を選ぶ
9つの使い方からそれぞれ考えるポイントを押さえておく
業者の依頼方法は?①安心を求めるなら知り合い経由で依頼
②厳選して選ぶなら「ウッドデッキ 提案 エクステリア (地域名)」でネット検索
③探すのが面倒や断るのが苦手ならプラン見積一括依頼サービス
①何の用途でウッドデッキを使うのかだけ伝えて業者主導で話を聞く
②考えるポイントの説明があるかチェックする
③考えるポイントを中心に、必ずどの業者も同じ質問をする
④他の業者にも提案をお願いしていることや相見積もりをとることをしっかり伝える
⑤プラン内容の確認時に契約を決めずに後日連絡する形にする
⑥各社見積書を比較して単価と金額の妥当性をチェックする
⑦依頼先を決めるか断る場合は、別の業者に依頼したことを伝えると断りやすい
場合によっては、臨機応変に対応しなければいけないこともありますが、打ち合わせ前に大きな道筋を作っておくだけで平常心で対応できます。