乾太くんのフィルター掃除は面倒ですよね。
乾太くんの掃除を怠ると、乾燥効率が下がり光熱費が高くつきます。また、フィルターの目詰まりによる故障で、修理代など思わぬ出費につながることも。
フィルターの手入れは必要ですが、メーカーが推奨する頻度で、乾太くんの掃除をする必要はありません。
記事の内容
- フィルター掃除をする理由
- 乾燥効率を維持するため
- 故障を防ぐため
- 吸気フィルターの手入れ頻度と掃除方法
- 室内のほこりを減らすと、手入れの頻度を減らせる
- 手入れ頻度は、2~4か月に1回
- 我が家の手入れ頻度は、半年に1回
- ブラシやティッシュを使って取り除く
- 糸くずフィルターの手入れ頻度と掃除方法
- 糸くずのコントロールは無理
- 手入れ頻度は、3~5回使用後に1回
- 糸くずをある程度溜めて、一発キャッチ!
- ブラシを使って取り除く
- 中性洗剤で水洗いor付け置き
- 汚れが落ちない場合は、フィルターに直付け
- 取扱説明書に記載されていない排湿筒の掃除
- 手入れ頻度は、3,4,6か月に1回
- やわらかいブラシや湿らせた布で取り除く
- 掃除のルーティン化
- 掃除は考えると疲れる
- ルーティン化で考えない
このページでは、乾燥効率を下げずに、手抜きで乾太くんを掃除する方法をまとめています。乾太くんのフィルター掃除の理由と、掃除のルールを作ってルーティン化させれば、面倒だと感じることはありません。
フィルター掃除をする理由
フィルター掃除をする理由は、主に以下の2つです。
- 乾燥効率を維持するため
- 故障を防ぐため
乾太くん(かんたくん)は、排湿筒を通じて湿気を外気に放出することで、衣類を早く乾燥させます。その通り道にはフィルターが付いており、衣類の糸くずやほこりをキャッチします。
このフィルターが目詰まりを起こすと、湿気を放出できなくなります。そうなると、乾燥効率が下がり、乾燥時間が長くなって光熱費が高くつくというわけです。
また、フィルターの目詰まりは故障の原因にもなりますので、面倒くさくてもフィルター掃除は必要な作業となります。
乾太くんのフィルターの種類
ガス衣類乾燥機「乾太くん」には、以下の2つのフィルターがあり、それぞれ役割があります。
その役割を知ることで、掃除をする理由を理解し、どれぐらいの頻度で掃除をすればよいのか、どれぐらい手を抜いても大丈夫なのか、その度合いを判断できます。
- 吸気フィルター
- 糸くずフィルター
※昔の乾太くん(RDT-50S)には、バックフィルターというフィルターがありましたが、現在販売されている乾太くんにはありません。
吸気フィルター
吸気フィルターは、乾太くんに外部から空気を取り込む部分に取り付けられています。(デラックスタイプは側面、スタンダードタイプは底面)
この吸気フィルターの役割は、ほこりやゴミなどの異物を捕集し、乾太くん内部(ドラム内)に入れないようにすることです。吸気フィルターにほこりがたまりすぎると、燃焼状態が悪くなり、エラーが起きたり故障の原因につながります。
手入れの頻度
乾太くんのメーカー「リンナイ」が推奨している吸気フィルターの手入れの頻度、「1か月に1回程度」です。
しかし、吸気フィルターの役割は、室内のほこりを乾太くんの内部(ドラム内)に入れないことですので、室内のほこりを少なくすれば、手入れの頻度を減らすことができます。
室内のほこりの原因は、主に以下になります。
- 内部のカーペットや布団、衣類、紙類などの繊維のくず
- 外部からの土や砂、花粉など
内部のほこりは、物を増やさないことで減らすことができます。外部のほこりは、住宅の気密性と関連しており、高気密住宅ほど外部のほこりの侵入を防ぎます。
といっても、こちらをコントロールするのは面倒ですので、効率よくほこりを取り除く方法を紹介します。
床掃除をしてから乾太くんを使う
室内のほこりを取り除くには、床掃除が手っ取り早いです。乾太くんを使う前に掃除機やモップで床掃除をしましょう。
より効率よくほこりを取りたい場合は、ハウスダストや花粉が床に落ちている時にロボット掃除機を使って床掃除してください。
ハウスダストや花粉のサイズは、おおよそ10~100μm(0.01~0.1mm)。
空気の動きがなくなってから、ハウスダストや花粉が床に落ちる時間は、30分~1時間程度です。そのときに、ロボット掃除機で床掃除すると効率よくほこりを取ることができます。(水拭き機能があれば尚よい)
ちなみに我が家では、朝方にタイマーを使って1階のロボット掃除機を動かしています。家族にヒアリングしてもまったく音は気にならず、付加断熱で外にも音が漏れないため、朝方掃除を選択しています。
手入れ頻度の決め方
吸気フィルターの手入れは、2~4か月に1回の頻度でOKです。
ほこりの溜まり具合は住環境で異なりますので、まずは1か月ごとに吸気フィルターを確認しましょう。フィルターが黒くなっていたり、ほこりが溜まっているのが目で確認できたら、そのときの期間がご自宅の吸気フィルターの手入れ時期です。
手入れ頻度を減らしたい場合は、室内のほこりを取り除けばよいので、そこをよく考えましょう。
ただ、外部に乾太くんを設置している場合は、外部環境をコントロールできないので、リンナイが推奨するように1か月に1回程度手入れしてください。
我が家の手入れ頻度
我が家の吸気フィルターの手入れの頻度は、半年に1回です。
こちらは、4か月経ってから給気フィルターの掃除をしたときの写真ですが、ほとんどほこりが付いていませんでした。
家を建てるときの我が家のコンセプトの一つに「とにかく掃除させない」があります。妻は、人生の1/3掃除しているじゃないかというぐらい、汚い部屋が嫌いな人間です。
とにかく掃除をさせない住環境づくりを目指しており、朝方にロボット掃除機を使うのも、その一環です。
ちなみに、我が家で使っているロボット掃除機は、Ankerの「Eufy RoboVac X8 Hybrid」です。ルンバなども使ったことがありますが、他と比べて安価なのと、静音設計でマッピング機能により短時間で掃除が終わります。(水拭きにも対応)
また、子供のアレルギー(ハウスダストと花粉)が一番の理由ですが、我が家では「トルネックス」という外気清浄機を使っており、花粉よりも小さいPM2.5を98.5%取り除くことができます。
さらに、室内のほこりの原因で、高気密住宅ほど外部のほこりの侵入を防ぐと説明しましたが、気密性を表すC値(数値が小さいほど気密性が高い)は「0.0(0.006)」で、玄関の開閉以外は外部からほとんどほこりが入ってきません。
室内はほとんどほこりがなく、そう簡単に目詰まりもしないため、半年に1回の掃除でも問題ないというわけです。
掃除方法
取扱説明書に書かれている乾太くんの吸気フィルター掃除の手順は、以下の通りです。
- 吸気フィルターを取り外す
- ほこりを取り除く
- 本体に差し込む
1.吸気フィルターを取り外す
吸気フィルターの位置は乾太くんの種類によって、異なります。
本体底面についているスタンダードタイプの場合は、手前に引くことで取り外しができます。左側面についているデラックスタイプの場合は、すぐ手前にありますので、それを取り外しましょう。
2.ほこりを取り除く
吸気フィルターを取り外したら、やらわかい歯ブラシや掃除機などを使って、ほこりやゴミを軽く取り除きます。ほこりが多い場合は、ティッシュで大まかに取り除くと効率よく掃除できます。
3.本体に差し込む
ほこりを取り除いたら、水平・垂直に保ったまま差込口の奥まで入れて、フィルター掃除の完了です。
糸くずフィルター
糸くずフィルターは、乾太くんのドラム内に取り付けられています。(デラックスタイプは扉の部分、スタンダードタイプはドラム内の奥)
この糸くずフィルターの役割は、ドラム内の衣類や寝具から発生する繊維や糸くずを捕らえることです。繊維や糸くずの量を調整することは難しく、吸気フィルターのような対策はできません。
手入れの頻度
リンナイは、糸くずフィルターの手入れの頻度について「使用後、毎回」を推奨しています。「使用後、毎回」というのは、1回の利用で繊維や糸くずが糸くずフィルターに付着するからです。
乾太くん今年の夏取り付けたお客様より洗濯物が乾きにくいとの相談
訪問してみた結果
嘘みたいですがフィルターにこんだけほこり溜まってました??
皆さんもフィルターの掃除はこまめにしましょう????
フィルターは、扉の中
本体底にあります。
本体底は、空気取り入れの為のフィルター pic.twitter.com/RDfgHOIrm1— タカヒロ (@TkhrTzk) December 14, 2020
糸くずフィルターを掃除せずにそのまま使用し続けると、こちらのように目詰まりを起こし、洗濯物が乾きにくくなります。
3~5回に1回でOK
リンナイは「使用後、毎回」を推奨していますが、3~5回使用後に1回でOKです。
3~5回使用後に1回でOKな理由は、以下の通りです。
- ある程度、繊維や糸くずが溜まった方が取りやすい
- ガス代・電気代・乾燥時間はさほど変わらない
ある程度、繊維や糸くずが溜まった方が取りやすい
1回の利用でも繊維や糸くずが付着しますが、1回目はそこまで溜まりません。あまりフィルターに溜まっていないと、掃除をするときに手間がかかります。
どういうことかというと、ある程度溜まったフィルターは、指を使って一発で繊維や糸くずを剝がせるからです。あまり溜まっている状態で剥がそうとすると、途中で切れてしまい、こすり取る必要があります。
3~5回程度であれば、排湿にさほど影響しませんので、掃除がしやすい3~5回に1回がオススメです。
ガス代・電気代・乾燥時間はさほど変わらない
「3~5回使用後に1回」の解を求めるために、実際にガス代・電気代・乾燥時間をモニタリングしました。乾燥時間は、乾燥容量で変わりますが、フィルターの掃除をせずに4回以上使用しても乾燥時間は変わりません。
ワットモニターを使って消費電力をモニタリングしたり、ガスの使用量もチェックしましたが、大きな変化はありませんでした。よって、3~5回に1回程度だったら、排湿に大きな影響は与えないだろうと判断しています。
ちなみに、3~5回と少し幅を持たせているのは、1回の洗濯量が毎回違うからです。我が家は5人家族で3~5回と決めましたので、こちらを参考にご自身の家族構成からどれぐらいの頻度にするか決めましょう。
掃除方法(庫内奥についているタイプ)
糸くずフィルターには、「庫内奥についているタイプ(スタンダード)」と「前扉についているタイプ(デラックス)」の2パターンがあります。
「庫内奥についているタイプ」のフィルター掃除の仕方は、以下の通りとなります。
- 糸くずポケットを取り外す
- 糸くずポケットを分解する
- 布ぼこりを取り除く
- 糸くずポケットをセットする
1.糸くずポケットを取り外す
水色の糸くずポケットの中央につまみがあります。それをつまんで、手間に引っ張ると取り外すことができます。
2.糸くずポケットを分解する
糸くずポケットを取り外したら、内フィルターを糸くずポケットから外します。(紙フィルターを付けている場合は、そちらも外す)
3.布ぼこりを取り除く
以下は、取扱説明書のやり方ですが、ある程度溜まっていると手を使って一発で剝がすことができます。
取扱説明書のやり方
分解したら、やわらかいブラシなどを使って布ぼこりを取り除きます。糸くずが多い場合は、ブラシやコンパクトな掃除機の細口ノズルを使って取り除くと便利です。
黒色の内フィルターに粉状のほこりがついている場合は、中性洗剤を使って、水洗いするか、付け置きしておきましょう。中性洗剤でも汚れが落ちない場合は、液体や粉末のクレンザーなどの磨き粉を直接フィルターにつけて柔らかい布などで洗いましょう。
水洗いした場合は、確実に水気を取って乾燥させてから利用してください。水分が残っていると、付着しやすくなります。
4.糸くずポケットをセットする
フィルター掃除が終わったら、また糸くずポケットに内フィルターを取り付けて、元の位置へセットします。嵌めるときは、カチッと音がしますので、音がするまで奥へ押し込みます。
掃除方法(前扉についているタイプ)
「前扉についているタイプ」のフィルター掃除の仕方は、以下の通りとなります。
- 糸くずポケットを取り外す
- 内フィルターを取り外す
- 布ぼこりを取り除く
- 内フィルターと糸くずポケットをセットする
1.糸くずポケットを取り外す
糸くずポケットの奥をつまんで、手間に引っ張ると取り外すことができます。
2.内フィルターを取り外す
糸くずポケットを取り外したら、内フィルターのつまみを回して手前に引きます。
3.布ぼこりを取り除く
こちらも以下は取扱説明書のやり方ですが、ある程度溜まっていると手を使って一発で剝がすことができます。
取扱説明書のやり方
2つとも取り外したら、やわらかいブラシなどを使って布ぼこりを取り除きます。
糸くずが多い場合は、ブラシやコンパクトな掃除機の細口ノズルを使って取り除くと便利です。硬いブラシでこすると、フィルターが破れる恐れがあるのでご注意ください。
また、汚れが落ちない場合は、中性洗剤を使って、水洗いしましょう。
4.内フィルターと糸くずポケットをセットする
フィルター掃除が終わったら、また内フィルター、糸くずポケットの順に取り付けます。
取扱説明書に記載されていない排湿筒の掃除
乾太くんの掃除で、取扱説明書に記載されていないのが、排湿筒の掃除です。
厳密にいえば、排湿筒の外部側に取り付けられているパイプフードの掃除ですが、こちらの掃除方法や手入れ頻度について、取扱説明書には何も書かれていません。
乾太くんの排湿筒の屋外側を見たら、めっちゃホコリが詰まってた‼️
最近、フィルター掃除ランプがよく点灯するのはこれのせいなのか❓
焦ってすぐ掃除したけど、さすがに3年放置はいかんですね🙇♂️💦💦
みなさん、たまには掃除しましょうね🧹 pic.twitter.com/zO9vf9UUwW— つむ太郎@乾太くんブロガー (@tsumutaro_kanta) July 20, 2021
こちらのようにパイプフードの掃除を怠ると、排湿筒がつまり、うまく排湿できなくなります。
手入れの頻度
排湿筒の掃除は、3,4,6か月に1回でOKです。
排湿筒の掃除というよりは、目詰まりをチェックして、詰まっていそうな場合だけ掃除をするようにしましょう。
一般的に、排湿筒の外部側に取り付けられているパイプフードは、手が届かない高い位置に取り付けられています。そのため、排湿筒のパイプフードを掃除するときは、脚立を使った危険な作業となります。
目視で確認するぐらいならまだ安心ですが、脚立の上で掃除となるとかなり危険ですので、排湿に問題がありそうなら、その時に排湿筒の掃除をしましょう。
ご自身で確認が難しい場合は、取付をした業者さんにお願いしてください。
掃除方法
排湿筒の外部側に取り付けられているパイプフードは、やらわかい歯ブラシや湿らせた布でほこりを取り除きましょう。
高所作業になるので、十分気を付けてください。
掃除のルーティン化
排湿筒の掃除は、「3,4,6か月に1回でOK」と説明しましたが、何で「5」がないのか気になりましたか?
「3,4,6か月」とピンポイントに指定したのは、単純に12か月(1年)をきれいに割れるからです。
- 3か月:12か月÷3か月=4(年に4回)
- 4か月:12か月÷4か月=3(年に3回)
- 6か月:12か月÷6か月=2(年に2回)
掃除を楽にするコツは、何も考えずにルーティン化させることです。
今日は何の掃除をしようかと考えるだけでも、結構疲れます。ルールでやるべきことを決めておけば、「考える」作業がないので気持ちも楽になります。
4か月に1回なら、毎年「1月,5月、9月」に掃除をすると決めておけば、毎年のルーティンが出来上がります。
吸気フィルター手入れ頻度「2~4か月に1回」も12か月をきれいに割れます。我が家が半年に1回としているのも、そのためです。(12か月÷6か月=2:年に2回の掃除)
糸くずフィルター手入れ頻度「3~5回使用後に1回」は、掃除回数が多いことと、その日の洗濯量によって詰まり具合が違うため、こちらはきっちり決めずに感覚で決めましょう。
1,2回程度の誤差で乾燥効率が大きく下がるわけではないので、洗濯物がいつもより多かったら、早めに掃除をする程度で問題ありません。
まとめ
ここまで、乾燥効率を下げずに、手抜きで乾太くんを掃除する方法を解説してきました。
要点をまとめると以下の通りです。
- フィルター掃除をする理由
- 乾燥効率を維持するため
- 故障を防ぐため
- 吸気フィルターの手入れ頻度と掃除方法
- 室内のほこりを減らすと、手入れの頻度を減らせる
- 手入れ頻度は、2~4か月に1回
- 我が家の手入れ頻度は、半年に1回
- ブラシやティッシュを使って取り除く
- 糸くずフィルターの手入れ頻度と掃除方法
- 糸くずのコントロールは無理
- 手入れ頻度は、3~5回使用後に1回
- 糸くずをある程度溜めて、一発キャッチ!
- ブラシを使って取り除く
- 中性洗剤で水洗いor付け置き
- 汚れが落ちない場合は、フィルターに直付け
- 排湿筒のの手入れ頻度と掃除方法
- 排湿筒のつまりで、フィルター掃除ランプが消えない!
- やわらかいブラシや湿らせた布で取り除く
- 手入れ頻度は、月1回
- 掃除のルーティン化
- 掃除は考えると疲れる
- ルーティン化で考えない
乾太くんの掃除をする理由とフィルターの役割を理解すれば、自分で考え、臨機応変に対応することができます。
さらに、掃除のルールを作ってルーティン化させれば、面倒だと感じることはありません。
また、掃除のルーティン化は、カレンダーに書いたりスケジュール管理アプリを利用して管理してください。
ゴミ出しの日はちゃんと守りますよね?
それと同じように、ご自身の環境に合った「乾太くんの掃除の日(フィルター掃除の日)」を決めましょう。